君しかいらない

静まり返った部屋にはあたし一人。

「誰も…いるわけないよね。」


静かな空気がやけに気味悪くて

両腕をさすりながら部屋を見渡すと

遠くからあたしを見つめる

あの女の遺影と目が合った。



あたしは

吸い込まれるように

あの女のもとへとゆっくりゆっくり近づいて行った。