君しかいらない

「その姉さんも今はいないけど…

でも、俺と同じ血が流れてる『家族』ってやつがいたから…」


知也の優しい目は


あたしを温かく包み込むような眼差しだった。

「俺は一人じゃないだろ?

義兄さんだって真琴だって…

俺の家族だ。」