君しかいらない

届かない言葉には重みなんかなくて

軽く宙を舞った。




こぼれ落ちる涙を知也の背中に押しあてる。



「泣くくらいなら…」

苛立ちを隠せない知也の声。

「起きて…たの?」


突然、起き上がり

がむしゃらにあたしの手を引き

そのままバスルームに連れていかれて

冷たいシャワーを頭からかけられた。