君しかいらない


「…想像して下さい。

あなたは今、広いリビングにいます。

テーブルに置かれたティーカップはいくつですか?」


瞼を閉じたままの知也の眉間に皺が寄ってく。


「4つかな…」


「将来のあなたの家族の人数です」

「マジで?」

「マジで!」


「次の質問いくよ?」

心理テストのページをめくりながらニヤけるあたしに

面倒くさそうにため息をついた。