君しかいらない

「莉子だろ…どうしてここに?」


驚きを隠せないのは

二人とも同じだった。



言葉に詰まるあたしに

知也はたくさんの質問を投げかけた。



どうしてここに?


どうやってここに?


嘘だろ…?



言葉は違っても

質問の意味は同じで



あたしは

会いたくて。なんて

そんな言葉は口にできずに

涙だけ溢れていた。