君しかいらない


あてずっぽうに歩いていると

なんとなく見覚えのある通りに出て

段々

気持ちが明るくなってくる。


光輝の家を出てから

9時間頃

ようやくあたしは知也のマンションに辿り着く事ができた。



確か…

知也の部屋は3階だったはず…


オートロックの目の前で

部屋番号を押す指が震えだす。