君しかいらない



目的を持ったあたしの足どりは以前とは比べ物にならないくらい軽かった。



微かだけど記憶に残る知也の自宅へ向かう。


電車を使えばここからはそう遠くない。



彼に会って何をしたいか

何を伝えたいか


まだ

よく分からないけれど

この気持ちを満たせるのは彼しかいない。