君しかいらない

あたしの声に反応するように

奥の段ボールの間からひょこっと顔をだした真琴の目は真っ赤に腫れ上がっていた。


慌てて駆け寄り抱きしめる。

「なんでこんな所にいるのよ」

焦りと安心と入り交じった感情で

強く抱きしめると

小さな体は震えていた。