君しかいらない



一ヶ月が経ち

ここでの生活にも慣れてきたある日の夜



耳元に吹き掛けられた息で目が覚めると

あたしの上に多い被さるように

マスターがいた。


驚きのあまり、その体を突き飛ばそうとしたが

あたしの華奢な腕で

体格のいいマスターを完璧に押しのける事なんかできなかった。