縁側で

真琴を膝に抱いたお父さんは


何処を見ているのか分からない遠い目で

遥か彼方を見つめていた。



このところ、お父さんが会社に行ってない事は知っていた。


真琴を保育園にも連れて行かないで一日中ずっと

ああしているのだ…。


まるで

糸の切れた操り人形のように。