君しかいらない

「知也君には伝えなきゃならない事があった…

それをあの時、真紀子のお葬式で話すべきではなかったのかもしれない…

知也君は真紀子の火葬を見届ける事なく

いなくなってしまったんだ…」


「叔父さんに…伝えなきゃいけなかった事って…

お母さんの事?」


「どうしてそれを?!」


お父さんの顔色が瞬時に変わり

動揺のあまりテーブルの上のお茶がこぼれる。