君しかいらない

泣きじゃくる真琴に寄り添い

優しく背中を撫でるあの女の姿…



まるで本当の母と子のようで…

この空間だけ温かい空気に包まれていて

あたしの入る隙なんてないように思えた。


居間の扉の前で立ちすくんでいるあたしに気付いたあの女が

一瞬、お化けでも見るような目をした。