君しかいらない

薄いピンク色のグロスを唇にぬると

少しだけ気恥ずかしい気分になった。


鏡の中のあたしはいつもよりオシャレで大人っぽく映っている。


「もう…子供じゃないんだから」


呟きながらまじまじと鏡を見つめていると家の呼び鈴が鳴った。