悩んでいる私に差し延べられようとしている手。 その手を掴んでもいい? 沈黙が息苦しさを倍増させる。 その沈黙を破るのは先生。 「言いたくねぇなら、無理強いはしねぇ。ただ…お前が俺に頼ってくるなら、俺は全力でお前を守ってやりてぇ」 顔を上げると、しっかりと私を見つめる先生の顔があった。 頼ってもいいの? 甘え方を忘れた私。 「ごめんなさい。…言えない。……嫌われたくないから言わない」 泣かない。 泣きたくない。 好き。 だからこそ重荷になりたくない。