「話しって何?」


震える声は、これから何を言われるのか分からないから。


視線を合わせるのが恐い私は、ローテーブルに置かれたプリンの空き容器を見つめていた。



「あー…話しってのは…お前の…親の事だ」



先生はソファーの背もたれの上に両腕を置き、天井を見上げる。


お互いに視線を合わせない。

気まずい空気が二人を包む。


「…………」

「何で夜も親いねぇんだ?仕事…ではなさそうだよな?何があった?」

「…………」

「言えねぇ?」


探るような困惑しているような雰囲気が漂う。