『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ



「こらー!いい加減静かにしろ!!………えーそれでは、校長先生のお話お願いします」

生徒のざわめきを掻き消す怒鳴り声で、体育館内は静まり返った。



校長先生の話しは正直あまり聞いていない。

英会話を最近覚え始めただの、飼っている犬がどうのと言っている気がする。



そんなのはみんな興味ない。
「さっさと新しい先生を紹介してくれ」誰もが思っているに違いない。

先生たちも苦笑いを浮かべ、校長の話しが終わるのを待っている。




さすがに痺れを切らせたのか、教頭が止めに入った。


「…―――うちの奥さんは社交ダン 「校長先生ありがとうございました。では、先生の紹介をします。後藤先生は壇上へ」





無理矢理引きずり下ろされた校長と入れ代わり、後藤先生と云う男の人が壇上へ上がった。


ダークグレーのスーツを着た長身の人だった。