『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ

携帯の着信音が、頭に響く。

全身の怠さに負けそうになりながらも、まだ熱い身体を起こし、携帯を開いた。



「…はい」

カラカラの喉から出る声は掠(かす)れている。


「ちょっと!今日、休むの?体調悪いの?どうしたの?大丈夫?」


出た瞬間から放たれた亜耶の質問の嵐。

携帯を離しても聞こえる。

「大丈夫…だけど…音量下げて」


「あー、ごめん。で、どうしたの?」

「体調悪いから学校休む。悪いんだけど、先生にも言っといて欲しい」

「分かった。本当に大丈夫?マンション行こうか?」

「大丈夫!大した事ないから!安静にしてれば、大丈夫だから!」

「そう。じゃぁ、何かあったら、言ってよ」

「うん。ありがとう」

ほっと息を吐いた。