『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ



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――ガッシャーン



部屋中に花瓶の割れた音が響く。

近くにはボールを持った女の子。


ソファーに座る母親に呼ばれ、恐る恐る近寄る。

『ドライブ行こっか』

笑顔を見せる母親に対し、恐怖に顔を引きつかせる女の子。


『おかあさん、ごめんなさい。もう、ボールあそびしないから!ごめんなさい!ごめんなさい!!』

『うっとうしいから泣くんじゃない!』

泣きじゃくる女の子を車の助手席に乗せ、勢いよく走り出す。



母親の怒声と女の子の悲鳴に近い泣き声しかない車内。

逃げ出す事も許されない状態はまさに拷問。

家に帰る頃には、力無くぐったりとしていた。


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