「乗れよ」 降ろされたのは、助手席側の後部席。 「横になってろよ」 後部席のシートを静かに倒す先生。 「ありがとうございます」 先生の優しさに思わず笑みがこぼれる。 「着くまで寝てろよ。まぁ、すぐ着くけど」 私は静かに目を閉じた。