尚も続く沈黙。 その静寂を破るのは低い声。 「言えねぇのか?」 「さっき言った」 「本当の事言えよ」 「言った……」 「言ってない」 「言った!」 「言っただぁ?俺に嘘吐くんじゃねぇ!転んだ怪我の訳ねぇだろが!!」 その声にビクッと身体が震えた。 昇降口での怒鳴り声なんて、かわいく思える程の怒声。