部室に入り、副部長が居るのが分かると逃げ出したい衝動に駆られる。 同じ空間に居ると云うだけで、吐き気がする。 着替えようと制服のボタンに手を掛けた時だった――― 「おにぎり食べてくれた?私の手作りなんだけど」 振り向くと、嘲笑う様に腕を組み立っている副部長の姿があった。 「何であんなことするの?」 毎日の様に思った事を口にした。 「ムカつくから。あんたがウザいから」 淡々と放たれる、その口調に悪意を感じ取れる。 恐ろしい。 「何にムカつく?何がウザい?」 それでも尚、立ち向かう。