胃がキリキリと痛む。 喉の奥が苦い。 来た道を引き返そうかと考えが過ぎった、その時――――― 「遅刻か?」 突然聞こえて来た声に、心臓が口から出るかと思った。 それ位に驚いた。 「っは…はい」 「随分とVIPじゃねぇか?」 「…いやっ、その……これには理由がありまして…」 「理由だ?まともな理由なら聞いてやる。言ってみろ」 まともな理由? 理由なら、あるにはある。 先生に言うか? 言わないか? 「…言えない」 そんなの…言えない。 言いたくない。