それでも…… 「でも、しょーがないから手伝ってあげる」鍵を閉める、私。 「お前は素直じゃねぇな」 そう言って先生は微かに笑った。 そのあと、各教室を見て回った。 その間、たわいもない普通の会話しかしなかったけれど、すごく嬉しかった。 話す内に大分、打ち解けてきた。 それは、先生だから。 先生がわざと話しやすい様にしてくれてるから。 気付いてるよ。 私にさえも。 先生のやさしさ―――