「全色かよ?欲張りな奴。…で、何色買って貰ったんだ?」 呆れた様に笑い、向かい側の椅子に戻っていく。 それを横目でちらっと見ると、また風船に目を戻す。 「青だよ」 「そうか。良かったな」 「…うん」 と、言った頃には大分地上が近くなっていた。 見下ろしていたツリーもまた見上げる様になっていた。 地上に降りてしまえば、夢の様なひと時も終わってしまう。 どんなに『終わらないで』と念じても叶わない。 分かっていても未練ばかりが残ってしまう。 このまま時が止まってくれればいいのに――――