「あれ?事故は?」
キョロキョロ見回す。
「あ?事故?寝惚けてんのか?」
「寝惚けてないし。本当に事故るかと思ったんだから!」
「事故んねぇよ。お前乗せてんのに、事故れねぇよ」
「だったら、脇見運転しないで」
「してねぇだろうが。そう言やぁ、みかんが何だ?」
「みかん?」
「あぁ。みかんアイスだか、みかんゼリーだか言ってたけどよ。食いてぇのか?」
意地悪そうにこちらを見てくる。
「先生の空耳だよ!そうに違いない」
無理矢理言いくるめ様とした私を横目で見てくる。
それも、『不審だ』といわんばかりの顔で。


