あれから毎日、学校が終わると先生は家にやって来る。 一緒に作った夕飯を食べ、 勉強を教えて貰い、 爆撃を受けつつも、たわいない事で一緒に笑い合う。 一緒に過ごす時間が長くなる程に、 何気に箸の持ち方が綺麗なこと、 何気に英語の発音が綺麗なこと、 笑うと左目の方が少しだけ細くなること… 私にしか知らないであろう事が増えていった。 そんな先生を知れば知るほど、“好き”が加速していく。 その想いと比例するかの様に、テストの出来も、自分ですらも驚く程の手応(てごた)えを感じていた。