それとほぼ同時に逸らされた視線。
何事もなかったかのように教室を後にした。
社会科準備室に着くと
「おー、吉沢来たか。これ持っててくれ」
秋山は抱えていた物を突き出してくる。
「え?これ一人で運べと?」
思わず顰(しか)めっ面になる。
「おぉ、そうだ。お前なら大丈夫だろ」
「がははは」と汚い笑いをしてくる。
「はいはい。わかりましたよ。運べばいいんでしょ?運べば」
引きずればどうにかなるかと諦め、そいつを受け取った。
受け取ったはいいが、明らかに私の身長よりも長い。
しかも重い。
それは、ぐるぐると巻かれた巨大な地図だった。


