「………はい」
いつもの私には不釣り合いな程の小さな声で答えた。
緊張は最高潮。
先生は私の前の席にこちらを向いて座った。
きっと私が終わるのを待っている。
今更「ちょっと待ってて」と言った事を後悔した。
一向に進む気配の無い、私の手。
緊張し過ぎて頭も回らない。
もうこの際帰った方がいいのかも…
「わからないのか?」
優しく響く先生の声。
「世界史苦手で…。でも、テストがあるんです。私だけ…」
しどろもどろな私。
「お前、国語も苦手だろ。…まぁ、いつも外ばっか見てれば、授業の内容なんか頭に入んねぇよな」
そう言って、細く笑う。


