『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ



その日、一日どうやって過ごしたのかなんて、覚えていない。

気付いたら、放課後になっていた。


「ちょっと、理恵?大丈夫?」

亜耶が怪訝そうな顔をする。

「うん。大丈夫。部活行くね」

バックを持ち、フラフラと立ち上がる私の腕を、亜耶が掴む。


今日はよく捕まる日だ。


「今日から部活ないでしょ?」

理解出来ない。

「テスト週間は部活ないの。知らなかった?」

「あっ、すっかり忘れてたよ」

にっこり笑って返せば、

「もう、しっかりしなさいよ」

と、亜耶も笑う。



これでいい……