「理恵あんたねぇ。このクラス一喧(やかま)しいこの男を知らないの? この前だって、秋山に怒ってれば、葉山が横からうるさくしてたのよ? まぁそのお陰で理恵、あんたは助かったんだけどね」 亜耶は呆れた様に見下ろしてくる。 考えろ!思い出してみろ!と鋭い眼光を向けられた。 そこまでされては、考えるしかない。 考えて、考えて…… ……思い出せない。 ちらっと亜耶を盗み見ると、般若顔になっている。