「私に何の用?」

朱い髪の女は、こちらを睨んだかと思うとニヤリと口元に笑みを零す。


私はブルッと肩を震わせた。

その瞳には悪意が感じられる。


床に足が張り付いたように動けない私は、亜耶の腕を掴んだ。

それに気付いた亜耶は、『大丈夫』と言うかの様に視線を送る。



「ちょっと話しあるんだけど、付いて来てくれない?」

年上の女に対しての態度とは思えない亜耶の口調。

聞いてるこちらがハラハラする。