君の隣~番外編~

「ねえ、修斗君」


「ん?」


「姉ちゃんってさ、すごいと思わない?」


「なんだよ、いきなり」


廉の口から急に里穂の話が出て、ビックリする。


「姉ちゃんってさ、勉強めっちゃ出来るじゃん。南校を上位で卒業して、国立の大学に入って成績も優秀、管理栄養士の試験も高い点数で合格してさ」


「まあ、そうだな」


「就職だって大きな病院で、修斗君とドイツに行ってからは、ドイツ語も結構すぐに覚えちゃったんでしょ?」


「たしかに、いつの間にかドイツ語も話せるようになってたな」


廉の言葉に、「そうだな」と頷く。


「でも俺って、サッカーも勉強も中途半端でさ。サッカーで一番になれたわけじゃないし、勉強で一番になれたわけじゃない。姉ちゃんと比べると、結果がなんにもないっていうかさ」


そう言って廉は、ため息をついて肩を落とした。


「でも廉だって、先生になりたいって夢を叶えただろ」


「そうだけど。ほんとにこの仕事が俺に合ってるのかなって思うし。生徒と触れ合えるのは楽しいけど、それ以上に悩むことが多いし。うわっ!なにすんの!」


「ハハッ」