安楽死


「ねえ高山さん!!
高山さんは図書館で毎日勉強してる訳だし、当然、昔の新聞を閲覧する方法とか知ってるよね~?」

「ええ、もちろん知ってるわよ。
私は貴女とは違うから」

いちいちムカつくけど、ここは我慢して聞くしかない。嫌み半分に、少しオーバーアクションでお願いする。

「ねえねえ、おバカな私に、そのやり方教えてくれないかなあ?」


自分を卑下たセリフを吐きながらも、私の表情はかなり厳しかったのだろう。

高山は体を引きながら答えた。

「ええ、い、良いわよ」


私は高山に連れられ建物の奥へと向かう。そこにある過去の新聞を閲覧するコーナーで、高山は私に操作方法を教えてくれる。

「アユミ、こんな所で何してるの?
早くしないと席が無くなっちゃうよ」

高山の友達らしき女の子が、参考書が詰まった重そうな鞄を肩から下げたまま呼びに来た。


「里川さん、もう分かったわよね?
後は1人でやってね」

高山は一度振り返ると、慌てて勉強友達と共に読書ルームに走って行った。どうやら彼女達は、今から図書館で勉強するらしい。


そうか、高山の名前ってアユミだったんだ。知らなかった。もう随分と長い付き合いなのに、気にした事も無かった。


アユミ・・・

アユミ?
何か最近、どこかで聞いた様な気がする。