背筋がゾクリと寒くなり、全身が泡立つ。
私は直ぐに来た道を引き返そうと立ち止まったが、愛美は全く気にしていない様子だ。
愛美は鼻歌混じりに遮断器の手前に立つ。仕方なく私も後を追い、愛美の背後に1メートル程の間隔を開けて立った。
やっぱり引き返そう。
何だか気持ち悪い・・・
カンカンカンカン──
と警報器の甲高い音が響く中、右側に電車のライトが見えてきた。4両編成の普通列車だ。
その時──
無造作に愛美が、足を1歩前に出した。
立ち眩みがする・・・
「──愛美?」
更に1歩。
「愛美!?」
電車が踏切りを通過しようとする直前、愛美がスッと遮断器をくぐり抜ける。
「愛美――!!」
私は絶叫と共に、手が千切れそうになるほど愛美に手を伸ばした!!



