待ち合わせ場所に行くと、既に息を切らせた央が待っていた。



「お待たせ。」


「いや。
こっち、行くぞ。」



どうやら手紙に書いてある住所がわかっているらしい央について、あたしは早足に歩き出した。



「海斗、もう完全に解決出来たのかな?」


「そんなんじゃねーの?
じゃなきゃ、手紙寄こさないだろ。」


「そうだね。」



あたし達は期待して、海斗のアパートを探した。



「あれじゃない?」



央の指差すほうをみると、確かに手紙に書いてあったアパートがあった。



「俺のアパートよりもかなり綺麗だな。」


「まあ、央のところは築何十年でしょ。」


「ああ。」



やっぱ、海斗は違うな。と央は呟いた。



「央もそこに住ませてもらうんでしょ?」


「ああ、そうだった。」



央はパアッと顔を明るくした。



「取り敢えず、探すか。」


「うん。
たしか、106号室だったね。」



手紙を確認し、あたし達は階段をのぼった。



「あったぁ。」



央が尻すぼみに言う。