「そりゃ…自分の彼女がチャラ男に絡まれてたらイラつくに決まってんだろ!!
お前は嫌じゃねぇのかよ？」

「そりゃあ嫌だけど…
でもいつも久哉が助けてくれるじゃない？」

「はぁ!?」

「久哉がいっつも守ってくれてるの、ちゃんと分かってるよ？
だからいつも嬉しいの。」

「なっ…」


なんだよ…何言ってんの？

あーもうダメ。
ホント、ダメだな。

イライラしてたはずなのにもうそれが収まってる。

梨絵の言葉一つですぐに…



「お前さぁ…そういうの反則だと思わない？」

「え？」

「あー…俺ってつくづく単純。
お前のこと好きすぎてバカみてーだな。ホント。」

「はぁ!?ってかえぇ!?
ちょ…いきなり何言ってんの!?」

「何って…ホントのこと？」

「ちょ…そういうのいきなり言わないでよ!!
心の準備とかあるんだから!!」

「はぁ!?お前だって俺の気持ちも知らずにいつも守ってくれるのが嬉しいとか言ってるし!!
おあいこだろ？」

「おあいこ？なんで？
だってあたしの言ったことは別にそんな照れるような内容じゃなくない？」

「お前全然分かってない。」


俺は梨絵を抱き寄せた。