そこからは非常に美しい摩天楼の夜景が、パノラマの如く広がっているのが眺められた。彼はしばらくの間、暮れてゆく大都会、ニューヨークの夜景を見つめていた。
午前八時
天気は薄雲が広がりつつあるが、まずまずである。
由紀たち六人が、大方湾から出航するホエールウォッチングの船に乗り込もうとしている。
由紀と理絵は
「大丈夫かしら、船酔いしないかなぁ」
と互いに言いながら、船に向かって歩いている。
理絵が歩きながら
「大丈夫よ、お母さんは、けっこう、お酒が強いから。お酒に強い人は、あんまり船酔いしないって聞くよ」
と言うと、由紀は
「だったら、あなたの方が全然酔わないわよ。理絵には全然かなわないもの・・・私は強いって訳じゃないの。好きは好きだけどね」
と言うので
「私のこと、そんな大酒飲みみたいな言い方しないでよ」
と理絵は少々むくれ顔をしている。
死んだ父親が、酒が強かったので遺伝であろう、理絵も酒を飲めば飲める方である。
全員が船に乗り込み、港を出港してゆく。
午前八時
天気は薄雲が広がりつつあるが、まずまずである。
由紀たち六人が、大方湾から出航するホエールウォッチングの船に乗り込もうとしている。
由紀と理絵は
「大丈夫かしら、船酔いしないかなぁ」
と互いに言いながら、船に向かって歩いている。
理絵が歩きながら
「大丈夫よ、お母さんは、けっこう、お酒が強いから。お酒に強い人は、あんまり船酔いしないって聞くよ」
と言うと、由紀は
「だったら、あなたの方が全然酔わないわよ。理絵には全然かなわないもの・・・私は強いって訳じゃないの。好きは好きだけどね」
と言うので
「私のこと、そんな大酒飲みみたいな言い方しないでよ」
と理絵は少々むくれ顔をしている。
死んだ父親が、酒が強かったので遺伝であろう、理絵も酒を飲めば飲める方である。
全員が船に乗り込み、港を出港してゆく。

