由紀と理絵が歩き遍路をした時にも同様の、お接待があり、最初は戸惑いもあったが、ありがたくて嬉しくもあり、「がんばってください」とか「気をつけてね」と声をかけながら渡されると、何となく歩き続ける勇気も湧いてきた。
四国遍路をしていると度々ある光景であり、由紀たち六人は、ありがたく頂いた。
三十七番の近くにある、今夜の宿泊を予約しておいた旅館に到着して、入浴を済ませた後、夕食の膳に着いた。
四万十川が旅館から、さほど離れていない歩いて五分か十分の所を流れていて、川魚の料理がついている。その横には山の幸である山菜料理や海の幸である刺身もついている。
ここから海岸までは直線距離で七、八キロであり、海、山、川、の料理が揃っている。
日本でも有数の清流である四万十川は、四国山地の奥深くを源流として、山中を蛇行しながら、海岸から、そう遠くはない、この辺りまで南下した後、再び海岸から遠ざかって四国山地の中に入ってゆき、もう一度南下して、最後は四万十市を通り太平洋へ注いでいる。
こういう流れ方をしている大河は、あまり無いのではないかと思われる。
由紀が料理を見て
「おいしそう・・・果物、食べなかったらよかった」
と言うので、真知子お婆ちゃんが
「え~、もう食べたの」
と少々驚いたように言った。
由紀は
「だって、お腹が空いたから・・・」
由紀以外は、夕食前であり、誰も食べてはいなかった。
四国遍路をしていると度々ある光景であり、由紀たち六人は、ありがたく頂いた。
三十七番の近くにある、今夜の宿泊を予約しておいた旅館に到着して、入浴を済ませた後、夕食の膳に着いた。
四万十川が旅館から、さほど離れていない歩いて五分か十分の所を流れていて、川魚の料理がついている。その横には山の幸である山菜料理や海の幸である刺身もついている。
ここから海岸までは直線距離で七、八キロであり、海、山、川、の料理が揃っている。
日本でも有数の清流である四万十川は、四国山地の奥深くを源流として、山中を蛇行しながら、海岸から、そう遠くはない、この辺りまで南下した後、再び海岸から遠ざかって四国山地の中に入ってゆき、もう一度南下して、最後は四万十市を通り太平洋へ注いでいる。
こういう流れ方をしている大河は、あまり無いのではないかと思われる。
由紀が料理を見て
「おいしそう・・・果物、食べなかったらよかった」
と言うので、真知子お婆ちゃんが
「え~、もう食べたの」
と少々驚いたように言った。
由紀は
「だって、お腹が空いたから・・・」
由紀以外は、夕食前であり、誰も食べてはいなかった。

