「金剛戦士Ⅱ」西方浄土

しかし、見ている間にも、勇太の機体と無機物生命体との距離が縮まっていく。

その間に、調査船はフルスピードで地球に向かって逃れてゆく。

調査船では、直が、カメラの感度を最高レベルにして、無機物生命体を追っていた。

そのカメラの映像から見える巨大な無機物生命体が、見る間に小さくなってゆき、勇太の操る宇宙戦闘機は小さくて画像では確認し辛くなりかけた。

その時・・・・・

幾つかの光線が光った後、辛うじて見える宇宙戦闘機が無機物生命体に近づき、無機物生命体の表面で爆発が起きて、勇太の操縦する宇宙戦闘機が画像から消えた。

瞬間、直は、勇太の機体が無機物生命体と激突したことを感じ取り

「ゆうたぁー」・・・
と大きな声で叫んだ。

直は、画像を食い入るように見つめるのだが、勇太の機影は確認できない。

画像に映っている無機物生命体は、そのまま月の方角に去っていく。

「ゆうた・・・ゆうた・・・」

と震えるような声で呟きながら、なおも勇太の機影を見つけようと、必死の形相で画像を見つめる直・・・

しかし、機影は、どこにも見当たらない・・・

数十秒後
直の顔色が変わり、諦めの表情が浮かぶ。

そして、もう一度
「ゆうたぁー」
と叫ぶと、その場に泣き崩れてしまった。

自分を救うために、勇太は・・・

そう思うと涙が止まらない。