「金剛戦士Ⅱ」西方浄土

作戦本部は、とにかく速度を上げて宇宙戦闘機の集合を急ぐように指示をだすことにしたのだが、速度を上げれば、その分、余計に燃料を消費するので、戦闘可能時間が短くなる。

だが、やむをえない状況であり、速度を上げて、二十分後までに集結を完了するように指令を出した。

宇宙戦闘機の集結予定地点には、最も早く出撃した勇太と重保の機体のみが到着していて、他の四機が到着するのを待っている。

ところが、無機物生命体は、地球との通信を行なっていた調査船に気がついたのか、速度を上げて、調査船を目がけて突き進んでゆく。

直たちの乗船している調査船は旧式のものと違い、小型の電子ビーム砲を搭載しているが、その威力は、ほとんど電子ビーム砲搭載衛星と同等であり、この巨大な無機物生命体を一撃で破壊できるほどの威力ではない。

せいぜいが直径数百メートルの物体が破壊可能であろうと思われる限界の大きさである。

また宇宙戦闘機ほどのスピードは出せないし、運動能力も格段に違いがあり、巨大な無機物生命体に対して、幾ばくかの攻撃ができたとしても、殺られるのは目に見えている。

これから作戦を展開しようとしている宇宙戦闘機にしても、搭載されている電子ビーム砲の威力が、調査船に搭載されているものよりも強力だとはいえ、一機が一撃で仕留められるとは考えられない無機物生命体の大きさである。

宇宙戦闘機に搭載されている電子ビーム砲でも、その威力は直径が一キロ以内の物体を破壊できる程度であろう。

無機物生命体が速度を速めたので、作戦本部では再計算したところ、調査船との遭遇時間は早まり、これより十五分後となった。