「金剛戦士Ⅱ」西方浄土

各地の基地から総数二百七十機を越える戦闘機が攻撃に飛び立ち、地球上で他に稼働可能な南アメリカとアフリカ、中近東の戦闘機は、すべて合わせても四十機にも満たずに、現在、組織的に攻撃可能な、地球上の、ほぼ全戦闘機部隊が無機物生命体の攻撃に参加していると言える状況であった。

各戦闘機部隊は、刻一刻と無機物生命体に近づいてゆく。

午前十一時過ぎには、救難艦として待機しながら航行をしている吉里の乗艦から、遥か彼方の上空を東に向かって移動してゆく、硫黄島を飛び立った戦闘機部隊の機影が、レーダーに捉えられた。

報告を受けた吉里が、艦橋から双眼鏡でレーダーに機影が映っている方向を見ていると、非常に小さくではあるが、編隊を組み、東に向かって飛行する戦闘機部隊が確認できた。

その機影に向かって、吉里は健闘を祈っていた。


午前十一時三十分になる頃、カメラ衛星から送られてきている映像をモニターで見ていた科学者が

「無機物生命体が大きく、見えてきだしました」
と声を出した。

全員がモニターを見ていると、徐々に無機物生命体が大きくなってくるのが見てとれた。

「どうやら浮き上がってきているようです」
と科学者が話す。

モニターに映っている無機物生命体の直径が、見ている間にも、どんどん大きくなってきて、その直径は五キロメートルを越えていそうだ。