と科学者に訊いたのだが、科学者は何も答えずに真剣な表情で小首をかしげている。
数分後、考えていた科学者が立ち上がり
「スティーブ君、ありがとう。君の言う通りかも知れない」
と言い、スティーブから見せられていた地図を貸してくれるように頼み、スティーブがモニカのものであるので貸すのを躊躇していると、コピーを撮り、それを持ち通信本部へと戻って行った。
科学者の名は登志則と言い、以前、郁江が小惑星群を無機物生命体だと見破り、直が通信本部に知らせた時に通信本部に居て、真っ先に賛同の意を表した科学者であった。
その時の経験から、彼は、今回のスティーブの話が充分にありうる話であると判断したのだった。
登志則が通信本部に戻ると、日本の航空機が二次遭難してしまったようだと、ざわついていた。
順調に飛行していた航空機に突然に、何が起こったのであろうか。
先ほど画像を送ってきていたカメラ衛星が去り、次のカメラ衛星が現場上空に到着するのは少し先である。
現場上空から画像が送られてくれば、なにか判明するかも知れないが、今は原因が分からない。
スティーブから話を聞いた登志則が、通信本部に留まっていた李を見つけて、大きな声では話せない事柄があるのだと、耳元で他の人に聞こえないように告げると、李が登志則の顔を見つめた。すると登志則は厳しい顔つきで李を見つめている。
李は、ただ事ではない顔つきで見つめる登志則を見て、重要な話であろうと察知して二人は別室へ移動した。
登志則は李に地図のコピーを見せながら説明してゆく。
数分後、考えていた科学者が立ち上がり
「スティーブ君、ありがとう。君の言う通りかも知れない」
と言い、スティーブから見せられていた地図を貸してくれるように頼み、スティーブがモニカのものであるので貸すのを躊躇していると、コピーを撮り、それを持ち通信本部へと戻って行った。
科学者の名は登志則と言い、以前、郁江が小惑星群を無機物生命体だと見破り、直が通信本部に知らせた時に通信本部に居て、真っ先に賛同の意を表した科学者であった。
その時の経験から、彼は、今回のスティーブの話が充分にありうる話であると判断したのだった。
登志則が通信本部に戻ると、日本の航空機が二次遭難してしまったようだと、ざわついていた。
順調に飛行していた航空機に突然に、何が起こったのであろうか。
先ほど画像を送ってきていたカメラ衛星が去り、次のカメラ衛星が現場上空に到着するのは少し先である。
現場上空から画像が送られてくれば、なにか判明するかも知れないが、今は原因が分からない。
スティーブから話を聞いた登志則が、通信本部に留まっていた李を見つけて、大きな声では話せない事柄があるのだと、耳元で他の人に聞こえないように告げると、李が登志則の顔を見つめた。すると登志則は厳しい顔つきで李を見つめている。
李は、ただ事ではない顔つきで見つめる登志則を見て、重要な話であろうと察知して二人は別室へ移動した。
登志則は李に地図のコピーを見せながら説明してゆく。

