「金剛戦士Ⅱ」西方浄土

李は、慌てて補佐官に所用が入り少し遅れて行くからと伝えてくれるように伝言し、とりあえずは会議を進めていくように指示をした。

補佐官は、了解して、急いで会議場に向かった。

科学者らは衛星の測量に狂いが無いのを確認すると、物体の位置が変化した理由の検討に入った。

李は、科学者らが検討して結果が出るのを待っていたが、結論が出るのに、どのくらい時間が掛かるのかを問うたところ、数十分から一時間くらいではないかと返答があり、結果が出次第、伝えに来てくれるように言い残して、会議場に向かった。


その頃、スティーブが無機物生命体と遭難船の位置関係を調べていて、ある事に気がついて、資料室まで連れて来てくれた科学者に連絡を取ろうと、科学者の携帯電話に連絡を入れたのであるが、科学者は忙しいのか、気がつかないのか電話に出ない。

スティーブは資料を元の位置に直すと、科学者を見つけ出そうと部屋を出て行った。

科学者を見つけようと、電話を掛けながら通路を歩いていると、ようやく科学者が電話に出て、スティーブが会って伝えたい事柄があるのだと話すと、科学者は、今は忙しいので、後にしてくれと言う。

しかし、スティーブは、どうしても急いで伝えたいので、何処で待っていればよいのか訊くと、科学者は、明日では、だめなのかと聞き返してきた。

そんな押し問答が数回続いた後、科学者が折れて、現在は通信本部に居るので、その近くにある科学者や職員の休息室で待つように言った。


李が、遅れて会議場に入ると、休会前と同じ様に白熱した論争が行なわれている。