店は古い昔ながらの建屋で、土間があり雰囲気が何ともいえなかった。
今朝は南風が入って、ゆっくりと歩いていても、汗を掻くほど暑かったので、さっぱりしたものが食べたいと、六人が全員、素麺を注文すると、太い竹筒に入った素麺が出てきて、少し小さめの竹筒に入っている、だしつゆで頂いた。
日頃は、竹の器で食べることなど無く、店の雰囲気と相まって、すごく美味しく感じたのだった。
そして食べ終えると、四十四番に向かって出発した。
今日は気温が高くて、車もエアコンのスイッチを入れなければいけないほど暑かった。
移動中、六人はどこかで加奈を見かけて、追い越すだろうかと、車窓から外を眺めていたが、四十四番に到着するまで、ついに加奈は見られなかった。
六人と別れる時の加奈の表情は、最初に会った時の暗い表情ではなく、明るいとは言えないまでも、暗さは無くなっていたが、途中の車窓から見つけられなかったので心配になっていた。
まさか、もう死にたいとは思っていないと信じているのだが・・・
六人は歩き遍路には歩き遍路が利用する、車のあまり通らない細い道や車の通れない歩道があり、その道を通ったのだと、言い聞かせて、四十四番に参拝した後、四十五番岩屋寺に向かった。
四十三番から四十四番そして四十五番へは、四国山地の懐の中を進み、山が深くて、歩き遍路だと、けっこう体力がいる。
ただ、この時季は、山々は新緑の淡い緑に包まれていて、まるで黄緑色の、ふわふわの綿毛をまとっているようで、目に優しく飛び込んできて安らぎを与えてくれ、疲れを和らげてくれる。
今朝は南風が入って、ゆっくりと歩いていても、汗を掻くほど暑かったので、さっぱりしたものが食べたいと、六人が全員、素麺を注文すると、太い竹筒に入った素麺が出てきて、少し小さめの竹筒に入っている、だしつゆで頂いた。
日頃は、竹の器で食べることなど無く、店の雰囲気と相まって、すごく美味しく感じたのだった。
そして食べ終えると、四十四番に向かって出発した。
今日は気温が高くて、車もエアコンのスイッチを入れなければいけないほど暑かった。
移動中、六人はどこかで加奈を見かけて、追い越すだろうかと、車窓から外を眺めていたが、四十四番に到着するまで、ついに加奈は見られなかった。
六人と別れる時の加奈の表情は、最初に会った時の暗い表情ではなく、明るいとは言えないまでも、暗さは無くなっていたが、途中の車窓から見つけられなかったので心配になっていた。
まさか、もう死にたいとは思っていないと信じているのだが・・・
六人は歩き遍路には歩き遍路が利用する、車のあまり通らない細い道や車の通れない歩道があり、その道を通ったのだと、言い聞かせて、四十四番に参拝した後、四十五番岩屋寺に向かった。
四十三番から四十四番そして四十五番へは、四国山地の懐の中を進み、山が深くて、歩き遍路だと、けっこう体力がいる。
ただ、この時季は、山々は新緑の淡い緑に包まれていて、まるで黄緑色の、ふわふわの綿毛をまとっているようで、目に優しく飛び込んできて安らぎを与えてくれ、疲れを和らげてくれる。

