「金剛戦士Ⅱ」西方浄土

「昨日、会見発表のあった新彗星についてでありますが、現在までの観測状況では無機物生命体の可能性は否定されており、まずは安心しております。ただし二十六日後、正確には一日が経過しましたので、二十五日後に地球から五十万キロ離れている位置を通過するということであり、期間が限られているうえに地球から、そう遠くはない位置を通過するということは、たとえ百万分の一の確率であっても、もし無機物生命体だとすれば、今から対策を立てておかねば、間に合わない状況に陥るのではないかと危惧しております」

「あくまでも、もしも無機物生命体であればという仮定の話であり、そのような仮定の話を、この場で議論するのは、ふさわしくないと思っておられる方々も存在すると考えます。しかし絶対というものは、この世には、ほとんど存在しませんが、逆に可能性は常に存在します」

一呼吸、間を取り

「したがいまして、私は新彗星について、今後、あらゆる可能性を考慮して、新彗星の処置の検討を議題として討論する事を、お願い致したい。ただの彗星であるのにもかかわらず、破壊するのは太陽系の破壊に繋がりかねない危険性を含みますので、たとえ一個の小さな彗星といえども避けなければなりません」

「もちろん昨日の科学者が述べたように、疑う余地の無い彗星であれば、対策を考える必要はありません。ゆえに彗星で間違いがなければ、実行に移す事の無いように、何らかの歯止めをかけたうえで議論しておく必要はあるのではないかと考えております」

「いかがでしょうか」
と発言した。

発言を受けて、李が

「ただいまアメリカ全権から発言のあった新彗星の処置に関する意見でありますが、みなさんは、どうお考えでしょうか。意見のある方は発言を述べてください」