二日前にジェラルディーン大統領と笹田副首相と会食をした時に、彗星に核ミサイルを発射してみては、どうであろうかと話が出たからである。
大統領と副首相が、それぞれの国の全権に指示を出しているのか、もしくは、指示とまでは言わなくとも、新彗星について何らかのアクションがあれば、機敏に対処していくようにくらいは、言われているのであろうと思う。
明日は、二日前に行なわれた火星復興計画策定会議の内容と決定された事案を伝える全体会議が午前十時から開催される予定である。
その場で新彗星の件を議題として取り上げるべきか、李は考えたのであるが、現在の状況では彗星が地球の、やや近い位置を通過するというだけであり、地球に何らかの影響が及ぶと予測されている訳ではない。
したがって本来であれば、わざわざ議題として出すほどの問題とは思えない。
しかし、李の方から議題として出さなくても、どこかの国か地域の全権が議題として討論するように要求してくるのではないか。もしそうなった場合、五カ国以上の国か地域の同意があれば、議題として取り上げ、討論する事になる。
もしも討論する事になり、討論により彗星を破壊する可能性を話し合うことになれば、武力を必要とするので、議題は安全保障会議に移されるであろう。
そして安全保障会議で彗星の破壊が提案され、採択されれば彗星を破壊する決定が下される。
もし彗星を不安視している国や地域が多数存在すれば、そういう流れになるであろうが、現在の状況では、普通に考えると、そこまでには至っていない。よって李は、彗星の件は自らが議題として取り上げる問題ではないと考えていた。
大統領と副首相が、それぞれの国の全権に指示を出しているのか、もしくは、指示とまでは言わなくとも、新彗星について何らかのアクションがあれば、機敏に対処していくようにくらいは、言われているのであろうと思う。
明日は、二日前に行なわれた火星復興計画策定会議の内容と決定された事案を伝える全体会議が午前十時から開催される予定である。
その場で新彗星の件を議題として取り上げるべきか、李は考えたのであるが、現在の状況では彗星が地球の、やや近い位置を通過するというだけであり、地球に何らかの影響が及ぶと予測されている訳ではない。
したがって本来であれば、わざわざ議題として出すほどの問題とは思えない。
しかし、李の方から議題として出さなくても、どこかの国か地域の全権が議題として討論するように要求してくるのではないか。もしそうなった場合、五カ国以上の国か地域の同意があれば、議題として取り上げ、討論する事になる。
もしも討論する事になり、討論により彗星を破壊する可能性を話し合うことになれば、武力を必要とするので、議題は安全保障会議に移されるであろう。
そして安全保障会議で彗星の破壊が提案され、採択されれば彗星を破壊する決定が下される。
もし彗星を不安視している国や地域が多数存在すれば、そういう流れになるであろうが、現在の状況では、普通に考えると、そこまでには至っていない。よって李は、彗星の件は自らが議題として取り上げる問題ではないと考えていた。

