遊歩道を巡り、燈台を見て駐車場へ帰ろうとした時、由紀が
「そういえば、天気が良ければ、ここから室戸岬が見えるの」
とお婆ちゃんたちに訊ねると、紀恵お婆ちゃんが
「私たち、天気のよい日にも来た時があるけど、室戸岬が見えたことは一度も無いわよ。それに、そういえば室戸岬から足摺岬が見えたことも無いわよ」
と答えたので、由紀も
「そうそう、この間、室戸岬から見た時も天気は良かったのに、足摺岬って見えなかったわよねぇ」
というので、勇太が
「地図で見るとね、室戸岬と足摺岬って土佐湾を挟んで西と東にあるから、何となく見えそうに思うけれどね。直線距離にすると百キロはあるから、水平線の下に沈んで見えないのですよ」
と言い、東の室戸岬があろう方角を指差しながら
「この遥か向こうの水平線の下に室戸岬があります」
と話すと、勇太以外のみんなが、信じられないといった顔つきで
「へえ~、そうなの」
足摺岬を後にして、途中、黒潮洗う豪快な風景を楽しみながら、西岸を北上してゆく。
途中で昼食を取り、竜串に着き、観光船に乗り見残しに渡る。
天気が良ければ、見残しまでに渡る途中で観光船のグラスボートから、海中の珊瑚礁や熱帯魚が見られるのだが、あいにくの天気で海の中が濁っていて、今日は全然見えない。
「そういえば、天気が良ければ、ここから室戸岬が見えるの」
とお婆ちゃんたちに訊ねると、紀恵お婆ちゃんが
「私たち、天気のよい日にも来た時があるけど、室戸岬が見えたことは一度も無いわよ。それに、そういえば室戸岬から足摺岬が見えたことも無いわよ」
と答えたので、由紀も
「そうそう、この間、室戸岬から見た時も天気は良かったのに、足摺岬って見えなかったわよねぇ」
というので、勇太が
「地図で見るとね、室戸岬と足摺岬って土佐湾を挟んで西と東にあるから、何となく見えそうに思うけれどね。直線距離にすると百キロはあるから、水平線の下に沈んで見えないのですよ」
と言い、東の室戸岬があろう方角を指差しながら
「この遥か向こうの水平線の下に室戸岬があります」
と話すと、勇太以外のみんなが、信じられないといった顔つきで
「へえ~、そうなの」
足摺岬を後にして、途中、黒潮洗う豪快な風景を楽しみながら、西岸を北上してゆく。
途中で昼食を取り、竜串に着き、観光船に乗り見残しに渡る。
天気が良ければ、見残しまでに渡る途中で観光船のグラスボートから、海中の珊瑚礁や熱帯魚が見られるのだが、あいにくの天気で海の中が濁っていて、今日は全然見えない。

