【雪情ー5】


「そうか、
うまいこと大久保が
雪男のせいに
したんだっけな」







「だが、
荻原さんの時は
大久保には犯行は
不可能だと思ってね。

毒殺されたわけでも
ないし、

首を折られて
殺されたからだよ」






「じゃあ、
小川が荻原さんを
殺したとは
思わなかったか?」






荻原が首を折られ
殺害された時には、

田崎、白井、大久保は
この家にいたのだから
大久保に犯行はできない







可能性があるとすれば
小川や川上である。






しかし、
田崎はそうは
考えなかったのだ。






「小川さんには無理だよ

もし本当に
荻原さんを殺すなら
計画的にやるはずだ。

何も
ワシらが来ている時に
やるなんて、

そんなリスクは
背負わないよ」







「な、なるほど…」






そうである。






大久保は
田崎達の関係を利用して
殺人を計画したが、

そうでなければ、
わざわざ
刑事がいるとこで

殺人することがないのは
分かりきっている。






「言っていることも
つじつまが合っているし

きっと
森で雪男に追われた事も
本当のことだろう」






実際にそれは本当である






小川はさっきの熊に
追われたのだ。








「じゃあ、
あの女がやったって
考えなかったか?」






「川上さんは女性だぞ?

あの太い荻原さんの首を
折ることなんて
できないね」







「確かに
言われてみれば
そうだな」







これには
白井も納得であった。






「それに、
言わなくても
分かるだろう?

人間の首が折れるなんて
余程の事だね」