【車酔いー15】


「追われて突然撃った?

…ってことは
追ってきただけで
あなたの相方さんは
相手を撃ったのですか?」






「いや、
そこが分からない。

撃ったと同時くらいに
相方は
宙に吹っ飛ばされて
いたから……

雪男が襲おうとしたから
撃ったのか

追ってきただけで
撃ったのか

どちらか
分からないんだよ」






この話で、
ますます雪男の性格が
分からなくなってきた。






「あなたは運良く
逃げ切れたワケですか…」






「いや私は
逃げずに助かったよ」






「へ?」






逃げていないのに
殺されなかったと
聞いて、

内藤はキョトンとした
感じである。






「聞き間違いかな?

逃げてないのに
助かったって………」






「いや、
本当に逃げずに
何故か助かった」







「そこの部分を
詳しく教えて
いただけませんか?」






内藤が
また興味深そうにそう
言うと、

男は黙って肯いた。





「いいですよ。

これは私の見間違いでも
ないから
警察にも話したけど、

相方を殺されたのを
見たら

私は腰が抜けて
動けなくなったんだ。

けど雪男はしばらく
私をジッと眺めた後、

雪の彼方に消えて
行ったんだよ」






「雪男ってのが

何もせずにですか?」






「私が
「こっち来るなー!!」
って叫んだら、

本当に去って行きましたよ。

不思議なモンです」






その話を
内藤は不思議そうに
聞いていた。






一体
何故この男だけ
殺されなかったの
だろうか?






そこに、
雪男の秘密が
隠されている気がした