横を見ると、そこにいるはずの百合がいなくなっていた。
百合?
辺りを見回すと、告白現場のすぐ近くの茂みに隠れて盗み聞きしている百合の姿があった。
なにしてるの!?
私は無音を保ちつつ素早く百合の近くに歩み寄った。
百合は相変わらず告白現場に夢中で・・・
「ダメだよ。人の告白なんて聞いちゃ…」
「そんなこと言ったって。 茜は気になんないの?」
そりゃ…
気になりますよ?
気になりますけど…
「やっぱりダメだよ!!」
ハッとなって気づいた。
大声で叫んでいたことに・・・
百合は「あちゃー…」と頭をかいていた。
本当にあちゃーだよ。
波留も美亜ちゃんも私をガン見していた。



